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 森てるおの拡声器 <第39号> 2008年11月発行  (html版)


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報酬引き上げ、許せん!<写真>

新しい西東京市政を考える

 西東京市は基礎的自治体です。その役割は住民福祉の向上を図ること、国などの制約の中でも、住民が生き生きと暮らせる町を作ることです。何より社会的な弱者とされる、こども、お年寄り、障害者、病人、低所得者などが生きやすい町にすることでしょう。そういう町は、実は「健常な人にとっても居心地のいい町」なのです。このことを基本に据えて町を作るべきではないでしょうか。
 西東京市の財政は決して豊かではありません。しかし、破綻目前の逼迫した状態でもありません。多くのことに無理をせず、身の丈にあったやり方をすればだれもが暮らしやすい街を作っていくことはできます。そのためには市民の声に耳を傾け、市民の欲望ではなく市民の必要にこたえる行政になるべきだと考えます。議員はおねだりを取り次がず、市長はおねだりに応えないことが必要です。誰かが不当に得をすれば、誰かが理不尽に損をします。そんなことのない行政にしたいですね。

施策の優先順位は市民が決める−納得できる行政を−
 行政は政策課題の一覧を示して、優先順位を提案する役割があります。すべてが情報公開されていれば、順序や課題の選び方に問題があったときには、市民は直接に、あるいは議員を介して指摘ができます。議員は市民の指摘を受けて、あるいは議員自らの問題意識から、議会での審議や議論をすることになります。当然公開の場でのことですから、議員の行為も市民の注視を受けることになります。情報公開を徹底すれば市民による監視が行き届き、行政や議会と市民との力関係は市民優位へと逆転します。
 権限のある議員がなんでも決めるのが代議制だと思っている人たちがたくさんいます。市民がすべての事柄に全部関わるべきとはいいませんが、大きなお金を使う事業(たとえば新庁舎建設)、将来に負担が継続する事業(たとえば中学校給食)、町の在り様を大きく変える事業(たとえば道路建設)などは、費用を含めた優先順位について市民合意が必要です。
 行政は意識調査や意向調査をしますが、調査時点では財源はおろか優先順位さえ明示されておらず、単なる「欲しい物リスト」です。その中から任意の課題を取り出して「市民要望が高いから実施する」というのは詐欺のようなものです。行政は必ずしも希望の多い順に実施しているわけではありません。財源の問題もありますから、あくまで、どれを取り上げるかは行政の恣意的判断です。施策に取り上げる時点で、市民に優先順位を問うべきです。それが「納得できる行政」の第一歩になります。

保谷七緒美議員発、議会空転
 保谷七緒美議員が9月18日に会派(生活者ネット)を離脱しました。その際、駅周辺再開発等特別委員会の委員も辞任しました。この委員会は会派推薦議員と無所属議員で構成されていて、無所属になる保谷(七)議員は辞任する必要はなく、その説明もされました。しかし辞任したのです。次の日に委員会が開かれましたがもちろん出席していませんし、傍聴にも来ていません。
 ところが翌週になって、無所属として委員になる権利があると、委員にすることを求めてきました。私は「熟慮の末か、思い違いか知らないが、いったん自分の意思で辞任した以上、元に戻してくれとの話は聞けない。」と反対しました。議員の意思表明って、そんなに軽くていいんでしょうかね。委員の任期は2年。残り任期では12月議会が残されているだけです。年明けの議会人事で委員になれるのに、なぜそこまで固執したのか分かりません。
 その日は全体の意見が一致せず、結論は最終日に持ち越しになりました。(最終日の空転、顛末は下記。)

遠藤議長に不信任動議提出!
 上記の経過を経て、最終日は、保谷七緒美議員を駅周辺再開発等特別委員会の委員にするかどうかをめぐって、午後5時近くまで議会が空転しました。ふだん、意見が分かれたら、結論を急がないものは保留にします。しかし、議長がどうしても委員にしたいという意思を変えないため、また当人も前言を翻して就任に固執しているため、折れて容認することになりました。ただ、採決に当たって意見を言いたいという人がいて、そんな進め方をすることになっていました。しかし、その約束が果たされなかったために、遠藤源太郎議長に対する不信任案が提出されました。
 対抗して信任案も出されました。慣例上信任案の採決を優先するそうです。信任案が可決されたために、不信任案は採決されませんでした。
 10時には何人かいた傍聴人も、会議が始まった午後5時前には誰もいなくなっていました。こんなことで傍聴人をそっちのけにしてまで空転しますかね、ふつう。
 市長を目指しておられるらしい保谷(七)議員の問題解決能力に疑問を抱きますが、ご当人は問題はなかったとお考えなのでしょうね。きっと。

議会改革
 今、議会では全国的に「議会改革」が流行っています。流行っている理由は議会が市民から不審の目で見られているからです。西東京市議会でも「改革」に取り組んでいます。改革はしないよりしたほうがいい。「改悪」にならなければいい。
 そもそも、議会という舞台は本来市民が作るべきものです。役者が自分の演じやすいように作るものではありません。「議会改革」というのならば、市民が「議会」という舞台を市民の関与しやすいようにしつらえ、議員にはそこで演じることを要求するべきです。

プラスチックの収集は無料にしよう
 プラスチックの汚れ具合がAランクからDランクに低下したとして、洗浄や不燃ごみへの分別の徹底をお願いする文書が全戸に配布されました。私は真っ先に宮沢賢治の「注文の多い料理店」を連想してしまいました。食べられるためにせっせと自分の体にクリームを塗りつける紳士たちを笑えません。
 文書が配布されたあと、収集しないで置き去りにするケースが増え、市民の苦情が数多く聞こえてくるようになってきました。当然です。お金を払っているのに何でこんなに文句を言われなければならないんだ!というのは市民の正直な気持ちでしょう。市民に協力を求めるのならプラスチック収集を無料にするか、大幅に料金値下げをするべきです。
 「プラスチックを無料にすれば不燃ごみが混入する」というのが当初の説明でしたが、行政は市民を全く信用していないんですね。不燃ごみは混じりこんで困るほどの量などありませんよ。それにタダにしたのなら、それこそ汚れのひどいもの、不燃ごみが混ざっているものを残していく理由がたちます。
 収集料金は早急に見直すべきだと思います。

議案の事前説明−森てるおには行わず!
 毎回議会前に、行政が提案を予定している議案について、会派ごとに簡単な説明が行なわれています。私は「一人会派」になりますので、一人で説明を受けてきました。
 今回はこの説明が「なぜか」ありませんでした。何の説明もありませんからなぜかは分かりません。
 報酬の件があり、私と顔をあわせたくないんだろうな、ということは分かりますけど、これって業務のひとつですよね。議会に関わる情報を森てるおには伝えなくてもいいという行政の仕事のやり方って何でしょうね。

東大農場で禁止農薬を使用
 10月2日、東大農場の実習田での栽培に使用された種籾の消毒に、禁止農薬の水銀系農薬が使われていたことが発表されました。
 研究機関ですから、実験用にさまざまな農薬類が使われているのは当然でしょう。しかし禁止農薬の使用は想定外です。
 研究田のお米は廃棄されるそうですが、実習田で栽培されたお米は市民に向けて、また大学生協で販売されていました。分析の結果水銀の残留は認められなかったとされています。
 有機栽培、減農薬栽培が志向されている時代です。大学が何も言わずに販売すれば、購入する人が有機栽培の品物だと勘違いする可能性は大きいと思います。
 市と農場の共同事業でも収穫物が使われています。市販のものより優れたものが使われると思っていた人は多いのではないでしょうか。ここでも説明責任が問われます。それとも、勘違いするのは市民の勝手、自己責任だとでもいうのでしょうか。

報酬、まだ渡してもらえません
 報酬全部を法務局に供託され、私に手渡されなくなってから、10月で半年になりました。9月議会でもいろいろ聞きましたが、理由は二転三転、最後は「地方公務員法違反になる」。森てるおの求める報酬を払ったら職員が首になるんでしょうかね。他市では処分されていません。
 全額を渡さないというのは坂口市長の「オンリーワン」、「西東京オリジナル」です。
 どんな議員でも、もちろん私だって報酬がまったく入ってこなければ困ります。このニュースも借金をして発行しています。
 あきれ返るほど卑劣な手段だと思います。だからこそ、妥協はできません。

猿でもできる、「猿」ってだ〜れ?
 過日、生活者ネットの議員のブログに「高齢者医療制度、反対だけなら猿でもできる」という表題の書き込みを見つけました。すぐに、生活者ネットが後期高齢者医療制度にどんな見解を持っているのかを調べてみました。西東京生活者ネットのホームページにも東京生活者ネットワークのホームページにも見解は示されていませんでした。
 だからこのブログの意見は個人的見解なのか、組織的見解なのかは分かりません。その後、内容はそのままでしたが、さすがに表題は変更されていました。
 それにしてもこんな大きな問題に、福祉や介護を表看板にしている政党、生活者ネットが何も触れていないのは信じられません。
 このブログの主は保谷七緒美議員。生活者ネットの会派を離脱して、同議員のブログは削除されているため、現在この書き込みはホームページ上には存在していません。
 それにしても、すごい表現ですね。

民主主義、市民主権の王道を
 物事に失敗はつきものです。失敗したときにどう対処するかによって責任の度合いも違ってきます。責任逃れをするのは論外です。
 また、市民に不利益になることを意図して行なうようなこともあります。反省がない、あるいは確信的な場合、責任の取らせ方としてはそのポストを降りていただくしかありません。
 もし、責任逃れや確信的な不実行為を見逃し、容認してしまったら、何よりも市民の力が軽く見られてしまいます。反対に確実に退場していただくことによって市民の力は強くなります。同じポストに誰が就いても、市民の力を恐れるようになります。
 市民を恐れぬ所業をなす人は、また退場していただけばいいんです。その繰り返しが市民の力の源泉になります。それが幹部職員だろうと、市長だろうと、議員だろうと同じことです。オーナーは市民なのですから。



森てるおと市民の広場にどうぞおいでください
 拡声器39号をお届けします。お読みいただきありがとうございました。ご感想はいかがでしょうか。「市民のひろば」は市民の皆さまのご意見を伺ったり、皆さま同士で意見交換ができる機会になればと考えて開催しています。どうぞお気軽にお越しください。
―「拡声器」は協力者の市民と森てるお自身が各戸のポストに、手配りでお届けしています。年間4回市内各所に行きますので、町の様子、変遷がよくわかります。業者頼みでは得られない貴重な情報が手に入ります。
「市民のひろば」までに届かないことも多々ありますが、ご容赦ください。ご購読くだされば、出来上がり次第郵送します。「市民のひろば」は2月・5月・8月・11月の、おおむね最後の週に行なっています。―

1 11月29日(土) 10時〜12時 こもれびホール 1階 会議室
2 11月29日(土) 19時〜21時 コール田無   4階 会議室 B
3 11月30日(日) 10時〜12時 市民会館    3階 第2会議室

日時、会場をお間違えないようにおいでください。



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