表紙「森てるおの拡声器」インターネット版>森てるおの拡声器第25号

 森てるおの拡声器 <第25号> 2005年4月発行  (html版)


 ・連絡所    西東京市保谷町5-3-27-101 TEL.0424-50-7147 FAX.0424-50-7148
 ・事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5     TEL&FAX.0424-24-3410

坂口新市長に質問<写真>

―市政は変わるのか?― 市長交代
☆(株)アスタ西東京の社長の座はごほうび?
 (株)アスタ西東京(市が88%を出資。旧称「田無都市開発(株)」)は田無駅北口再開発の際に旧田無市が作った会社。社長は当時の末木田無市長が、無報酬で兼務していました。合併後最初の西東京市長選挙で末木氏が敗退したため、当然、社長交代のはずでした。ところが取締役会は、新市長となった保谷高範氏の社長就任を認めず、末木氏の続投を決めました。市長職を離れたので、報酬が出るようになりました。
 「取締役会の決議とはいえ、自分が作ったポストに就任するのは、天下りではないか!」と指摘し、合わせて坂口市長に社長就任を求めました。末木氏は長期にわたり市長職を務めたほどの方、高い見識をお持ちのはず。このような要請は毅然として謝辞すべきでした。坂口市長は「天下りではない」と現状を追認しましたが、とんでもない、究極の天下りです! 坂口市長に社長就任を求めたもう一つ理由は、「末木氏が続けて就任すれば、利益供与になる」からです。坂口市長は「末木社長の就任には合理的な理由があり、利益供与にはならない。」と答弁しました。そうでしょうか?
 今回の市長選挙で坂口氏は末木氏の支持、応援を受けています。それが坂口市長誕生に大きく貢献したと言っても間違いないでしょう。その人を、市が88%の支配株主になっている会社の社長に雇い入れるとすれば、論功行賞(ご褒美)だといわれても仕方がないのではないでしょうか。

☆ 保谷駅南口再開発事業の見直し、大騒ぎしても成果はゼロ。
 市長が見直しを表明していた保谷駅南口再開発事業。どんな見直しをするのかと関心をもった方も多かったことでしょう。しかし、「スケジュールは維持する。市税の持ち出しは極力少なくする」と前提条件をつけたために、見直しは失敗に終わりました。「検討の結果、現在の案が最良との結論になった」というのが言い訳です。「大山鳴動、ねずみ一匹も出なかった」ということでしょう。
 検討された3案のうち、1案はすでに特別委員会で否定済みのもの。残り2案はいずれも公共施設(4階)の上階、エスカレーターも行かないところに商業施設を作るという、素人目にも怪しい案でした。「見直し」をするには、当然、お金も時間もかかります。紹介された案のあまりの貧弱さに、「再検討といっても見直しは不可能との結論を出すためだったように見える」と指摘しました。そもそも「時間も金もかけるな」という市長の指示自体に問題があったのではないでしょうか。「時間も金もかけるな」で名案を出させようと本気で考えていたのならムシが良すぎる話です。

年間収支不明の暫定予算は「予算」に値しない!
 3月議会に提案された予算は、収入が21億円余、支出が78億円余で、支出超過の暫定予算。ふつうは、年間の予算を提案してそれが議会を通らなかったときに、期間を区切って人件費・施設維持費、借金の返済(公債費)などの必要経費だけを計上します。今回は年間予算の提案がありません。私は、「行政は、荒削りであっても、年間の収支見通しと今後の事業の元手がわかるような予算(骨格予算)を提案する責任がある。」と指摘しました。  市長の答弁は「就任が2月18日であり、選挙の時期が変わらなければ物理的に不可能」というもの。選挙の時期はリコールでもなければ変わりません。論理のすりかえや空論はやめてもらいたいものです。  質疑の結果、暫定予算を避けるには、現職市長が選挙の前に(または直後に)骨格予算を作る指示を出せばいいことがわかりました。年間収支がわかれば、必要最小限の事業費は計上でき、悪影響を最小限にできます。「4年後は骨格予算の指示を出せ!」と求め、真摯に検討するとの答弁を得ました。
 ちなみに今回の暫定予算では、青嵐中学校の新装開校が5ヶ月遅れるところでした。骨格予算ならこういう事態は避けられます。西東京市が骨格予算を編成すれば他の自治体も追随し、この時期に選挙がある自治体での予算編成の原則が骨格予算に統一されるくらいの効果があります。
 予算審議では、4年前に暫定予算を批判した会派は口をつぐみ、当時市長を擁護し推進した会派は批判へと態度が変わりました。市長の交代で「与野党」が逆転したからです。本来「是々非々」が議員のあるべき姿。市長交代の結果で議員が説を変え、筋を曲げるようでは困ったものです。

マニフェスト合格点は60点?
 合格点は何点かと聞かれて、市長の答えは「60点」。これまでの公約とどう違うのか? 予算と時期を明示して、全部やるのがマニフェスト。60点では羊頭狗肉だ。マニフェスト自体の評価も市長によれば「この程度のものしか出来なかった」らしい。
 マニフェストに期待した皆さん、あとが肝心。しっかり監視してくださいね。

臨時議会
 3月議会に先立って、臨時議会が開かれました。目的は議長ほか議会の役職選び。議長、副議長、各委員長には報酬が上積みされます。
 何が理由だったのか、小学生なら1日でできることが、4日かかって半分も終わらず、結局、全部決まったのは、3月議会の途中でした。
 次は工夫しなくては恥ずかしい、ねッ!

こんな報酬も出ています!
 下に記したのは報酬が出るポストの一覧表です。私が批判してきた議員報酬の二重取り。市民のみなさんはどう思いますか? 会派のみなさんが熱心に就任を希望されるものですから、私などは望んでも就任できません。みなさんたいそう熱心で、進んで就任されています。ご褒美の報酬はなくても大丈夫! この際ですから、全廃してもいいのではないかと思いますよ。
(なお、私はこの種の報酬は辞退しています。過去の六都科学館議員・都市計画審議会委員等)
所属名報酬額(年額換算)04年度活動実績
(1)昭和病院組合35,000/月420,000円会議4回(計7時間30分)
(2)柳泉園組合(焼却場)(04年実績)30,000/月360,000円会議5回(計19時間48分)
(3)東京都市収益事業組合(競輪)39,200/月470,400円会議3回(計1時間10分)
(4)東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合25,000/月300,000円会議2回(計4時間30分)
(5)多摩六都科学館(04年実績)12,000/月144,000円会議2回(計4時間28分)
(6)多摩北部都市広域行政圏協議会9,000/日18,000円会議2回(計3時間10分)
(7)監査委員会59,800/月717,600円会議13回(計5時間55分)
(8)農業委員会44,000/月528,000円会議12回(計9時間20分)
(9)民生委員推薦会10,800/日54,000円会議5回(計5時間分)
(10)青少年問題協議会10,800/日32,400円会議3回(計6時間分)
(11)都市計画審議会10,800/日75,600円会議7回(計15時間分)
05〜06年度就任者(敬称略) ― いずれも任期は2年間―
(1)佐々木・桐山 (2)高梨・山崎・相馬 (3)衣袋・中山 (4)平井 (5)大川・海老沢 (6)鈴木(久)・山崎
(7)酒井 (8)小林・浅野・渡辺 (9)新井・平井 (10)保谷(清) (11)岩越・浅野・森下・猪野・土井・森

議会トピックス
☆ 持ち時間を40分も残して終わった共産党の代表質問。「与党の自覚?」というものか。質問権の放棄? 軽視?
☆ 「議会の中にも支持してくれる人たちと、そうでない人たちがいる」これが「一党一派に偏しない!」といっている市長の本音。市長に偏しない私はどっち?
☆ 3月議会では「是々非々」という言葉がいろんな会派から飛び出した。筋を通すというよりも「市長のすりより方によっては是にも非にもなる」ということか。「半分与党」の意思表示。行政チェックはできるの?
☆ 石毛氏が議員を辞職。都議に転進を図るのかな? そういえば、初代議長はそうだった。そこで一首。
★ 議長とは都議会議員の一里塚市民にとってめでたくもなし

議員報酬の使い道<2004年1月〜12月>
 2004年の議員報酬の使い道をご報告します。
 この1年は事務所関係費、通信費、情報機器関係費、印刷費が少なくて済みました。おかげで印刷機(中古)の購入とパソコンの更新ができました(什器備品費)。議員共済掛金とは、議員年金の掛け金です。いろいろ議論がありますが、私は、基礎年金の上乗せとして、厚生年金と同じような扱いにするべきだとの立場を取っています。
*議員報酬は高いのでしょうか安いのでしょうか?
 議員報酬とはどうあるべきなのかという議論がないままに、高い安いが議論されています。はじめに、議員に生活費を出すべきかどうかです。出さないとすれば、ボランティアで出来る様に議会を変える必要があります。出すとすれば生活保障としてどのくらいが妥当でしょうか。私の場合、自宅で、全部自分でやれば事務所費と事務委託費は減額できます。その2/3を加えて、生活費は350万円というところでしょうか。1/4が税金等、1/3が活動費です。活動しない議員を抱えているのは市民にとって損失です「活動費を出す、報告書を領収書付きでもらう、報酬は下げる、活動評価は選挙で。」一人の市民の立場で考えて、少なくともこれくらいは必要だと思います。ご意見がありましたらどうぞお寄せください。

収入        8,553,600円
議員報酬       5,940,000円
一時金(期末手当)  2,613,600円

支出        6,227,833円
事務所賃借・光熱水費  605,793円
通信費         135,213円
情報機器関係費     130,870円
事務委託料      1,230,717円
その他委託料       88,639円
什器備品費       603,407円
消耗品費         62,780円
拡声器印刷費      837,165円
その他印刷費       46,029円
施設使用料        23,540円
調査研究費        37,000円
郵送料          13,714円
文書費          7,500円
交通諸費        100,933円
インターン諸費      42,153円
所得税         582,680円
住民税         422,100円
議員共済掛金      845,300円
国民健康保険      412,300円

差し引き本人生活費 2,325,767円




お知らせ・・・「森てるおと市民の広場」 どうぞお越しください
 拡声器25号、お読みになったご感想はいかがでしょうか。「ひとこと言いたい」また、「どうなってるの?」などの疑問も浮かんできたのではないでしょうか。 そんなみなさんに語り合っていただくため「市民の広場」を開きます。3ヶ所用意しました。どの会場でもお気軽にお越しください。
(「拡声器」は協力者と森てるお自身が手配りでお届けしています。当日までに届かない時はご容赦ください。ホームページでもご案内申し上げておりますので、そちらの方もごらん下さい。なお、いつでもご連絡くださればお話を伺いに参ります。)
  ◎日 時  5月28日(土曜日) 午前10時〜12時
   場 所  西東京市民会館 3階 第4会議室
  ◎日 時  5月28日(土曜日) 午後7時〜 9時
   場 所  コール田無 4階 会議室B
  ◎日 時  5月29日(日曜日) 午前10時〜12時
   場 所  保谷こもれびホール 1階 会議室



拡声器のページへ戻る

表紙へ戻る